ヴォイニッチの科学書 |
2004年 07月31日更新 | Chapter42 色を感じるメカニズムと色彩感覚
人間の眼球には錐体細胞と呼ばれる色を感じる細胞が約500万個存在し、これらの細胞一つずつが光の三原色である RGB を分担して感じることによって色を認識しています。
今回の放送では私たちが色を理解することができるメカニズムと色彩感覚の獲得についてご紹介します。 | | |
| |
|
2004年 07月24日更新 | Chapter-41 「文法を処理する中枢」
アメリカの言語学者チョムスキーはそれまでの文献や資料を調査研究することを主目的とした言語研究のあり方を批判し、「ことばの研究はそれを生み出すもととなる人間の精神(脳)内の言語知識の解明を目的としてこそ、より大きな価値がある」と述べました。
また彼は人間が他の動物と違って言葉を自由に操れるのはそれを可能にするメカニズムが元々人間の脳に備わっているからだという説を唱え、賛否両論の嵐を巻き起こしました1。
この説が正しいのかどうかは長い間解明されていませんでしたが、近年、脳の機能を画像化する技術が開発され、それを使って日本人の研究者によって結論が出されつつあります。 | | |
| |
|
2004年 07月10日更新 | Chapter40「世界最小の温度計」
1991年に日本人によって発見されたカーボンナノチューブを使った世界最小の温度計を日本人が発明しました。これはカーボンナノチューブの中に液体ガリウムを注入し、ガリウムが温度変化によって膨張収縮することを利用して温度を測定するものです。「カーボンナノ温度計」と名付けられたこの温度計はナノテクノロジーにおける微小空間の温度測定に有効です。 | | |
| |
|
2004年 07月03日更新 | Chapter-39「水素エネルギーの限界と二酸化炭素地中貯留プロジェクト」
水素燃料電池はエネルギーを供給した後に水しか出さない究極のクリーンエネルギーとして注目されています。メタノール改質燃料電池を搭載したパソコンの発売が決定したり、携帯電話のバッテリーに使える超小型の燃料電池が開発されたりと燃料電池の将来は明るいように見えます。が、燃料電池の研究者が最近頭を抱えているのは、燃料電池は実はクリーンではないという難問です。 | | |
| |
|
2004年 06月19日更新 | Chapter38 量子コンピューター実現への道筋が見えてきた
量子力学的な現象を利用した「量子コンピュータ」が実現すれば現在のスーパーコンピュータで数千年かかる問題を数十秒で解くことができると言われています。量子コンピュータが考え出されたのは1985年のことですが実現に至る障壁があまりに多すぎて長い間夢のコンピュータと考えられ実現を疑問視する技術者も多かったと言います。しかし、日本の研究者らが2003年に後ほど紹介する固体素子を用いた量子コンピュータの基本回路を世界で初めて実現し、大きな展開がありました。 | | |
| |
|
2004年 06月12日更新 | Chapter37「多くの脊椎動物に共通する謎の遺伝子が大量に発見された」
DNAの中のこれまで機能していないと考えられていた領域に481個の特殊な領域があることがわかりました。その領域はヒトとラットとマウスのDNAにおいては100%完全に構造が一致しており、ニワトリとは95%、イヌと比較すると99%一致していました。さらに、魚類とも非常に良く類似していました。これらのDNAの断片のことを「ultraconserved elements・超保存エレメント」と呼ぶことにします。これら超保存エレメントの機能や進化の過程における由来は明らかになっていません。 | | |
| |
|
2004年 06月05日更新 | Chapter-36 今週の人工衛星「はやぶさ」
はやぶさは2003年5月9日に鹿児島県内之浦から打ち上げられました。目的地は小惑星イトカワで到着予定は2005年です。到着後、はやぶさはこの小惑星の観測を行うと同時に惑星の岩石を採取し地球に持ち帰るサンプルリターンに挑戦することになっています。
今週は「はやぶさ」のミッションの概要と、先端技術である「イオンエンジン」の紹介を中心に日本の惑星探査の最新情報をお届けします。 | | |
| |
|
2004年 05月15日更新 | Chapter-35「揺れない地震は要注意」
数年前までは地震の専門家でさえ知らなかった巨大な地殻変動が2000年に初めて観測されていたことがわかりました。この地殻変動は「サイレント地震」と呼ばれる現象で高さが数百メートルにも及ぶ巨大津波を起こす可能性もある恐ろしいものであることがわかってきました。 | | |
| |
|
2004年 05月08日更新 | Chapter-34 「卵子だけでマウスが誕生した」
ほ乳類において雌だけから子孫を誕生させるという単為発生という技術に東京農業大学の研究チームが世界で初めて成功し、その成果が科学雑誌「Nature」に掲載されました。今週の番組ではこの単為発生に関する研究成果を紹介し、クローン技術と比較したいと思います。 | | |
| |
|
2004年 04月24日更新 | 私たちが、さまざまな食べ物や飲み物を好むのは、味や食感の他に香辛料や温度といったさまざまな属性の組み合わせに基づいています。この中で、食べ物の味や香り、あるいは温度が脳のどの部分を刺激するかという点についてはこれまで数多くの研究がなされていました。しかし、食感と脳の反応の関係についてはほとんど解明されていませんでした。
そこで、食感が脳に与える影響と脳の反応について研究するために被験者に食感の異なる食べ物をチューブから口の中に送り込みさまざまな触感の食べ物が口の中に入ったときの脳の反応を機能的磁気共鳴画像装置(f-MRI)を使用して調べました。 | | |
| |
|
>>次へ |