ヴォイニッチの科学書 |
2005年 04月09日更新 | Chapter-61「延命薬はできるのか」
生き物の寿命についてはテロメアと呼ばれる染色体の末端部分の繰り返し配列がいのちの回数券の役割を担っていて、細胞が分裂するたびにこの命の回数券が1枚ずつ減っていき、すべて使い尽くされたときにその細胞は死んでしまうということが1930年代から続く研究によってわかっています。
このように遺伝子レベルでは寿命と遺伝子の関係について様々な研究成果が出ていますが、薬のように飲むことによって寿命を延ばす物質はほとんどみつかっていませんでした。
今回アメリカの研究者らは既存の医薬品についてその延命効果を調べた結果ある種の医薬品においては線虫の延命効果を示すことがわかりました。 | | |
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2005年 04月02日更新 | Chapter60 天気が悪いと腰が痛い・・・は本当?
慢性の関節リウマチや偏頭痛、腰痛症などの患者さんは雨が降り出しそうな天気の日には悪い場所が普段より痛むと感じることが多いようです。天気が悪くなると身体のあちこちが痛くなる。これは本当なのでしょうか、というのが今週のお話しです。 | | |
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2005年 03月26日更新 | Chapter59 「宇宙ラーメン」
NASAのスペースシャトルが今年の5月から飛行を再開することが決まっています。コロンビアの空中爆発事故以来2年3ヶ月ぶりの飛行で、今回は31回目の飛行となるディスカバリーが使われ、事故再発防止のために組み込まれた機能のテストと国際宇宙ステーションへの物資の輸送が主な任務となっています。今回の飛行にはJAXA所属の宇宙飛行士野口聡一さんが乗り組み、船外活動を行うことになっていますが、日本人の搭乗と共に興味を引くのが今回のフライトではインスタントラーメンが宇宙食の一つとして採用されていることです。 | | |
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2005年 03月12日更新 | Chapter-58 最新天文ニュース
・H-IIA ロケット7号機によって運輸多目的衛星新1号機が打ち上げられ「ひまわり6号」と名付けられました。現在ニューギニア上空を秒速 3kmで飛行中です。
・「すばる」が誕生後わずか 1万〜10万年しか経過していない輝く前の恒星の観測に成功しました。
・国立天文台などの研究グループはこれまでで最も遠い約127億光年のかなたにある銀河の集団「銀河団」を発見したと発表しました。
・ハワイのケック望遠鏡が中心核を二つ持つ銀河を発見しました。この銀河は50億光年かなたにありますが、中心角が二つあることから最近銀河同士の合体があったと考えられます。
・X線天文学の分野では日本は世界のリーダーで、これまで4機のX線天文衛星を打ち上げ多くの実績をあげてきましたが、現在、5機目のX線天文衛星ASTRO-EIIが今年の夏の打ち上げを目指して準備が進められています。 | | |
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2005年 03月05日更新 | Chapter 57 「犬ががん検診をする時代が来るかも」
アマーシャム・ホスピタルの研究チームがブリティッシュ・メディカル・ジャーナルに、犬に患者の尿をかがせることで,膀胱癌を見つけ出すことができる可能性があるという論文を2004年9月に発表し話題となっています。
実用性や信頼性など問題点は山積していますが、動物の驚くべき能力が発揮された一例であることに違いはありません。日本における動物を使った地震予知の例と共にこの研究について紹介します。 | | |
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2005年 02月19日更新 | Chapter56 ドクターイエローのテクノロジー
ドクターイエローというのは新幹線の線路や架線の点検を行う電車のことです。この電車は約10日に一度東京と博多の間を往復し、走行しながら地上設備の状態を効率よく把握し、安全かつ安定した新幹線の運行を守る働きをします。今回はドクターイエローの歴史とその役割、そして搭載された最新技術について紹介します。 | | |
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2005年 02月12日更新 | Chapter-55 タイムマシンを作ってみよう
今回は物理学者が本気で検討を加えて、学術雑誌に多数の論文発表が行われているワームホールを使ったタイムマシンの製作についてお話しします。 | | |
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2005年 02月05日更新 | Chapter54 青いバラ
2004年の6月にサントリーは「青いバラの開発に成功した」と発表しました。それ以前にも青っぽいバラは1945年の初登場以降、何種類ものバラが作られていたのですが、それらの開発手法は古くからの交配による方法で「青」とはいうものの、「青色」と聞いて普通にイメージする色とはかけ離れたものでした。今回サントリーが青いバラの開発に成功した理由はこれまでの交配技術にたよらず遺伝子組み換え技術によって開発を目指した点にありました。 | | |
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2005年 01月29日更新 | Chapter-53 夢でシミュレーションする私たち
夢に関する最新の研究成果によると、私たちは夢を使って様々な出来事への対処方法をシミュレーションしている可能性が浮上してきました。
なぜ夢を見るのかという点については、科学的には未だ十分に解明されているとは言えない状態にあります。しかし、たとえば「夢のリハーサル説」と呼ばれる説では夢の中において、現実世界で起きるであろう様々なシチュエーションを設定し、どのように行動すればどのような結末になるのかをシミュレーションしているのではないか、と言われています。現象的には子供の頃に特に怖い夢をよく見るのはこれから大人へと成長して行くにあたって体験するかもしれない怖い出来事への対処方法を学ぶために、あえてそのような怖いシチュエーションの夢を見ているのだと考えることも可能です。 | | |
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2004年 12月11日更新 | Chapter-52 シリーズ今週の人工衛星「超高速インターネット衛星WINDS」
WINDSはJAXA宇宙航空研究開発機構と独立行政法人情報通信研究機構が共同で開発を進めている人工衛星で、打ち上げは2005年度に国産H-IIAロケットによって行われる予定です。この人工衛星を用いることによって地上に通信基地を作ることなく高速な情報のやりとりを可能にし、日常はもちろん、災害時においてさえいつでも、どこでも高速通信のサービスを受けることができる社会の実現に必要な技術の開発、実証を目的とした人工衛星です。 | | |
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