ヴォイニッチの科学書 |
2006年 11月04日更新 | Chapter-134
・特殊な細胞周期「エンドリデュプリケーション」を制御する遺伝子を発見 細胞核のDNAの量が増加したシロイヌナズナの変異株では遺伝子の過剰な発現が原因で、種子が発芽する際に最初に出てくる子葉の細胞が大きくなり、芽生えが大きくなる現象を確認したということです。この研究成果を応用すれば、細胞核のDNAを増やすことによって大きな作物の開発が可能になります。
・DNAの分解異常による関節リウマチ発症に関する知見
関節リウマチはその名の通り関節の痛みから始まる疾患ですが、炎症の進行に伴い、関節が変性し、軟骨の消失など、関節が破壊され、骨と骨が直接接した状態となって全身の自由が奪われてゆく病気です。また、目や呼吸器など関節以外の臓器にも合併症などの形で広がる恐ろしい疾患で、日本人では訳1%の人が発症します。 | | |
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2006年 10月28日更新 | Chapter-133
・脳が安定して情報処理できる謎を解明
科学技術振興機構はサルを用いた実験で脳が情報を処理する時、近接した脳細胞同士のほとんどが、千分の一秒単位の精度で同時に反応して情報を処理していることを証明しました。
・ホットジュピターの表面温度の測定に成功
NASAの赤外線天文衛星スピッツァーが太陽系外惑星系の惑星の昼と夜の状態の変化を観測することに世界で初めて成功しました。この研究結果によると恒星のすぐ近くを公転する系外惑星のは恒星に向いた昼の面と逆方向の夜の面で1400度もの温度差があることがわかりました。 | | |
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2006年 10月21日更新 | Chapter-132 2006年ノーベル物理学賞
宇宙背景放射の黒体放射スペクトルと異方性の発見
スウェーデン王立科学アカデミーは2006年10月3日、2006年のノーベル物理学賞を、米航空宇宙局(NASA)ゴダード宇宙飛行センターのジョン・マザー上級研究員と米カリフォルニア大バークレー校のジョージ・スムート教授に授与すると発表しました。受賞理由は「宇宙背景放射の黒体放射スペクトルと異方性の発見」となっています。言葉を換えると、人工衛星COBEを使ってビッグバンの名残である宇宙のあらゆる方向から来る宇宙マイクロ波背景放射とよばれる電波を受信し、その中に現在の天体や銀河などの構造を生み出す源となった揺らぎを発見したことについて、となります。 | | |
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2006年 10月14日更新 | Chapter-131 サイエンスニュースフラッシュ
・私たちの神経細胞同士の情報伝達を制御するしくみに関するお話
・口の中のネバツキや口臭などの不快感の原因となる口内細菌の繁殖に対する唾液の作用の解明
・葉緑体分裂の分子メカニズムを解明
・歩く人の間を縫って人込みの中を移動するロボット技術を開発
・ナノカーボンの安全性の結論が出ました
・脳におけるインスリンの作用
・星の最後をまだ完全には理解していないようです
・ミトコンドリアDNAの個人差が長寿の要因である可能性 | | |
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2006年 10月07日更新 | Chapter-130 RNA干渉
ノーベル医学生理学賞は米スタンフォード大学のアンドルー・ファイアー教授と、米マサチューセッツ大学医学部のクレイグ・メロー教授に贈られました。これは細胞の中で遺伝情報の伝達を担うRNAが他のRNAの働きを抑える「RNA干渉」という現象を見つけたことが評価されたものです。
RNA干渉とは細胞の中でRNAの働きをRNAがジャマをしているメカニズムのことで、人間も含めてありとあらゆる生物の細胞の中に存在するメカニズムです。由来は10億年前、植物と動物の共通の祖先に現れたと考えられています。その後、植物も動物もこのメカニズムを有効に活用しながら進化を続けて現在に至っています。もともとは外部からウイルスなどの侵入を防ぐために獲得した仕組みだと思われています。 | | |
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2006年 09月30日更新 | Chapter-129
○遺伝子組み換えアレルギー除去ネコ発売
アレルカというアメリカの企業が遺伝子組み換えで作り出した世界初の低刺激性ネコを2007年から発売することになりました。このネコは、ネコに対してアレルギーを持つ人でもアレルギーを起こすことがないことが特徴です。最初に発売されるのは遺伝子組み換えブリティッシュ・ショートヘアーを繁殖させたものです。
○とても軽い系外惑星
カシオペアの近くにある小さくて目立たない星座のとかげ座の方向450光年の距離に系外惑星「HAT-P-1」が発見されました。 | | |
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2006年 09月23日更新 | Chapter-128 飲酒が身体に与える影響
久里浜アルコール症センターのアルコール外来を受診した患者の初診カルテから飲酒の経歴と既往症を調査し、性別、年齢別、経年変化別に解析をしました。カルテ総数は2444例で性別の内訳は男性が2156例、女性が288例でした。その結果、男性に比べて女性は初めてお酒を飲んだ年齢および習慣飲酒の開始年齢が男性に比べて若干遅い傾向にある一方、習慣飲酒を始めてからアルコールに伴う症状が原因で病院を受診するまでの年数は短いことがわかりました。 | | |
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2006年 09月16日更新 | Chapter-127 冥王星
冥王星は1930年にアメリカの天文学者クライド・ウィリアム・トンボーによって発見されました。アメリカ人が発見した唯一の惑星でした。当時は観測技術が現在よりも未熟だったために当時天体観測に使われ始めたばかりの写真技術によってやっと発見できるぎりぎりの大きさでした。ところが、近年観測技術が進歩して、より小さくて暗い天体も見つけることができるようになると、冥王星の軌道周辺には似たような小さな天体が1000個以上も見つかり、さらには直径2400キロメートルで冥王星よりも大きな天体も2005年7月に見つかってしまいました。そしてこれらの天体をひとまとめにして、冥王星も含めて海王星外天体と呼ばれるようになってしまいました。これまでエッジワース・カイパーベルト天体と呼ばれた冥王星周辺の小天体も表現上海王星外天体に含まれます。 | | |
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2006年 09月09日更新 | Chapter-126 サイエンスニュースフラッシュ
・理化学研究所と大阪大学を中心とした研究チームが心筋梗塞にかかわる遺伝子を発見しました。
・宇宙航空研究開発機構は7月31日に月探査計画を発表しました。
・土星の衛星タイタンでは雨が降り、地面に液体が流れてたまり、やがて蒸発して雲になるという、循環が存在していることがわかりました。
・大阪市立大学の研究チームがやせるワクチンを開発するきっかけになるかもしれない研究成果を発表しました。
・日本国内では最大となる、3.8メートル望遠鏡の建設が京都大学の主導で岡山県で始まります。
・学習や記憶に使われた神経細胞だけが生き残って神経回路に組み込まれる可能性が高いらしいことがわかりました。
・恒星を持たない惑星だけの惑星系が初めて見つかりました。
・育児に直面した雄は、神経細胞の構造が変わっていくことを米プリンストン大グループが見つけました。 | | |
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2006年 09月02日更新 | Chapter-125 腹時計が発見されました
夜遅い時間に間食をする習慣は、良くないと思いながらもなかなかやめられないことがあります。これは、夜食を毎日食べているうちにそれが空腹とは関係のない習慣になってしまっているからかもしれません。この習慣は体内の時計遺伝子がオンになることによって、自分の意志とは無関係に食べ物を探し求める行動を脳が勝手に指示しているのかもしれません。 | | |
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