ヴォイニッチの科学書 |
2007年 03月31日更新 | Chaspter-153 マイクロバブル
マイクロバブルは水などの液体の中に空気などの気体を送り込んで激しく攪拌するなどして人工的に作り出した直径が十〜数十マイクロメートルの非常に小さな気泡です。普通の泡は直径が数ミリメートルですが、この大きさの気泡に比べマイクロバブルは非常に特殊な物理化学的特性を示すことが1990年代以降の研究で明らかになっています。 | | |
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2007年 03月24日更新 | Chapter-152 アストロバイオロジー
アストロバイオロジーは1998年頃にNASAが提唱した新たな学問分野です。その定義は「地球および地球外における生命の起源・進化・分布と未来を研究する学問領域」とされ、わかりやすく言うと「私たちはどこから来たのか」「私たちは孤独な存在なのか」「私たちはどこへゆくのか」ということを研究すると言うものです。これまでの宇宙探査は写真を撮影する、あるいは物理化学的性質に関するデータを得ることが目標になっていましたが、今後の宇宙探査は生命に関する考察を最も重要なテーマに掲げて行われようとしています。 | | |
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2007年 03月17日更新 | Chapter-151 海の生き物の毒
フグが持つ毒はテトロドトキシンとよばれる物質です。フグ自身にテトロドトキシンを作り出す能力はなく、細菌が作ったテトロドトキシンがフグの餌となる貝類で生物濃縮され、それを食べたフグの体内に蓄積されたものと考えられています。テトロドトキシン (tetrodotoxin, TTX) は分子量319の有機化合物です。ビブリオ属やシュードモナス属などの細菌によって生産されます。最も有名なのはフグ毒ですが、イモリ、ハゼ、タコの仲間にもテトロドトキシンを持つものがいます。 | | |
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2007年 03月10日更新 | Chapter-150 黄砂が気候に与える影響
日本で観測される黄砂現象は、ゴビ砂漠やタクラマカン砂漠などの東アジアの砂漠域で強風によって高度数千メートルにまで舞い上げられた砂が偏西風によって運ばれ、浮遊しつつ降下する現象です。砂粒の粒径は0.1μm〜10μmです。日本では、春先から初夏にかけて、東アジアを経由する低気圧の通過にともなって観測されることが多く、古くは江戸時代の書物にも記録されている現象です。
黄砂の程度は、風の強さ、どのような植物が生えているか、積雪の有無、土壌の水分量、地表面の土壌粒径などや上空の風の状態によって決まり、日本や韓国における黄砂の観測日数は増加傾向にあります。しかし、年ごとの変動が大きく、長いスパンで見た場合に黄砂が増加しているのか減少しているのかもはっきりしていません。 | | |
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2007年 03月03日更新 | Chapter-149 バイオエタノール燃料
バイオエタノールにはカーボンニュートラルという概念があり地球温暖化防止に効果があるとされます。バイオエタノールも燃焼させると二酸化炭素を発生しますが、この二酸化炭素は元々、大気中にあった二酸化炭素を植物が自分の体内に取り込んだものなので、これを燃焼によって再放出しても地球上の二酸化炭素の総量に変化はないというのがその根拠です。バイオエタノールは欧米では広く実用化されており、2005年の生産量は世界トップのブラジルが1670万キロリットル、アメリカが1500万キロリットルに上りこの2カ国で世界の生産量の7割を占めます。しかし、日本では2005年度末で年間わずか30キロリットル程度しか生産されていません。 | | |
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2007年 02月24日更新 | Chapter-148 食べ物に対して「やみつき」が起きる仕組みと別腹
おいしい食べ物はなぜ食べ過ぎてしまうのでしょうか。また、ケーキなどでよくある「おいしいのは認めるけど好きではない」という仕組みはどのようにして生み出されるのでしょうか。さらに、ケーキは別腹などといいます。いっぱいになったはずのおなかのどこにケーキが入るのでしょうか。
脳の中にはβエンドルフィンと呼ばれるモルヒネのような神経状態をコントロールする物質が存在しています。脳のβエンドルフィンは好きな食べ物を食べたときに大量に分泌されます。βエンドルフィンは脳の中で「食べ物に対するやみつき」を司っています。人為的に「やみつき」のブレーキを解除したラットは砂糖水のような好物の摂取量だけが増え、水などのように体が欲するので飲むけれどおいしいと感じないものの摂取量は増えませんでした。これは、人間がごはんは食べられないのに、食後のケーキだけはたくさん食べられるという、その状況に似ています。 | | |
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2007年 02月17日更新 | 放送お休み | | |
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2007年 02月10日更新 | Chapter-147 万能科学者西村真琴
長野県松本市に1883年に生まれた西村真琴さんはレオナルド・ダ・ビンチのような卓越した科学者でした。生物はみな共存共栄という信念の元、主に満州や朝鮮など大陸の動植物の収集と研究に尽力したといいます。
西村真琴さんが日本のレオナルド・ダ・ヴィンチと称されることから想像できるように、日本で最初にロボットを制作したエンジニアでもあり、日本で最初の科学小説家、北海道大学植物学教授、アイヌ人孤児・中国人孤児の救済に尽力した慈善事業家、政治家、そして晩年には子供は世界共通の財産として幼児教育の振興に努めました。 | | |
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2007年 02月03日更新 | Chapter-146 サイエンスニュースフラッシュ 2007年1月
・数字を理解する際に活躍する脳の領域を明らかに
・日本人の脳梗塞の発症に関わる遺伝子多型を発見
・水深2700メートルの海底で世界最大規模の溶岩台地を発見
・音の周波数ごとに情報を処理する場所が異なっている
・紅茶の心臓病予防効果
・日本でも翼竜が繁殖していた
・植物の形を自由に小さくする新しい酵素 | | |
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2007年 01月27日更新 | Chapter-145
・家畜に悪影響を及ぼすカビ由来毒素を分解する遺伝子組み換えトウモロコシを作った
・ルナーA計画中止 | | |
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