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* さとうささらの二分間サイエンス
番組アイコン * 2024年07月02日更新
さとうささらの二分間サイエンス 第65回
ご褒美がもらえると、心拍数を意識的に下げることができるようになるそうです!

東京大学の研究グループは、特殊な訓練を積むことで、自分の心拍数を下げられるようになることを実証しました。
この訓練は、バイオフィードバック訓練と呼ばれ、本来、意識的に変化させることのできない不随意性である生理機能を当人に認識させることで、思い通りに制御できるようにする訓練です。
グループでは、ラットに心拍バイオフィードバックを起こさせる新しい実験系を設計して検討を行いました。
ラットの事前心拍数を確認して、それよりも少し下の心拍数に目標値を設定します。
ラットの心拍数をモニターしながら、ラットをケージの中で自由に行動させ、心拍数が目標の数字になったら報酬を与えるようにします。
そうすると、ラットは心拍数が下がると報酬がもらえることを理解し、報酬が欲しいので心拍数を下げる行動を取り始めます。
ラットの心拍数が目標値に達したら、さらに少し低い心拍数を目標値に再設定して訓練を繰り返します。
すると、ラットは30分以内に心拍数を減少させることを学習し、5日後には約50%の心拍減少を達成しました。
この低心拍状態は、そのまま少なくとも2週間は維持され、この間、ラットは不安行動が減少し、また血液循環機能の低下を代償するように赤血球が増えました。

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