ヴォイニッチの科学書 |
2007年 05月26日更新 | Chapter-159 深海底熱水活動域微生物
かつて、地球上の生物は人間が好むような温和な環境を好むものだと考えられていました。ところが1960年代になると、100度に迫る温泉の熱湯の中や、海岸に漂着した重油の中など人間から見ると非常に特殊で過酷な環境でしか生きることのできない微生物が次々に発見されました。これらを総称して極限環境微生物と呼びます。今回は300度にもなる熱湯の中や光も酸素もない地下深くに生息している不思議な微生物のお話です。 | | |
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2007年 05月19日更新 | Chapter-158 雷
地震・雷・火事・親父と日本では怖いものの2番目に登場する雷ですが、近年の権威の失墜は著しく、日常生活で雷の怖さを感じることはあまりなくなってしまいました。その理由は建物の密閉度が高まり、その中にいると雷の光や音をあまり感じなくなってしまうことや、電力会社の努力によって落雷による雷の頻度が大きく低下していることなどが上げられます。 | | |
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2007年 05月12日更新 | Chapter-157 サイエンスニュースフラッシュ 2007年4月号
・系外惑星の大気に初めて水が存在する証拠を発見か?
・コローが今後大活躍の予感
・「はやぶさ」地球帰還に向けた本格巡航運転開始
・地球温暖化の影響 | | |
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2007年 04月28日更新 | Chapter-156 開花を指令するホルモンをついに捕まえた
植物はある決まった時期になると花を咲かせます。日照時間の変化かがきっかけとなる開花に関しては古くから研究が進んでおり、植物は葉に存在するセンサーで日照時間を計測していることが明らかになっています。つまり、葉から花が咲く茎の先端まで何らかの方法で情報が伝達されなければ成りませんが、植物の場合は何かの物質が移動して情報を伝達していると古くから考えられていました。この情報を伝える物質を花成ホルモンと呼びます。 | | |
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2007年 04月21日更新 | Chapter-155 1000mg 配合されているアレ
タウリンは1827年に牛の肝臓から出る消化液中に発見されたアミノ酸です。タウリンは人間の場合、食品に含まれる形で摂取されるものが主で吸収されたタウリンは全身に分布しています。特に心臓、骨格筋、肝臓、脳、網膜などに多く含まれています。また、胎盤や肝臓にはタウリンを合成する高い活性があり、脳、心臓、脂肪組織などでも合成されていて、ある程度は自給自足できるようです。 | | |
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2007年 04月07日更新 | Chapter-154 サイエンスニュースフラッシュ 2007年3月号
・ロシアが閉鎖系長期滞在実験を開始します
・冥王星の分類の日本語訳は「準惑星」となりました
・日本の研究チームが年齢のわかる太陽系外惑星を発見
・男性抜け毛の原因と対策がわかってきた
・アロマセラピーは記憶力を向上させる
・輸血用血液の血液型を変換する
・花粉症の症状を緩和するお米の発売が遠のいた
・ヘビメタを聴くと自分が優秀かアホかがわかってしまうおはなし | | |
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2007年 03月31日更新 | Chaspter-153 マイクロバブル
マイクロバブルは水などの液体の中に空気などの気体を送り込んで激しく攪拌するなどして人工的に作り出した直径が十〜数十マイクロメートルの非常に小さな気泡です。普通の泡は直径が数ミリメートルですが、この大きさの気泡に比べマイクロバブルは非常に特殊な物理化学的特性を示すことが1990年代以降の研究で明らかになっています。 | | |
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2007年 03月24日更新 | Chapter-152 アストロバイオロジー
アストロバイオロジーは1998年頃にNASAが提唱した新たな学問分野です。その定義は「地球および地球外における生命の起源・進化・分布と未来を研究する学問領域」とされ、わかりやすく言うと「私たちはどこから来たのか」「私たちは孤独な存在なのか」「私たちはどこへゆくのか」ということを研究すると言うものです。これまでの宇宙探査は写真を撮影する、あるいは物理化学的性質に関するデータを得ることが目標になっていましたが、今後の宇宙探査は生命に関する考察を最も重要なテーマに掲げて行われようとしています。 | | |
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2007年 03月17日更新 | Chapter-151 海の生き物の毒
フグが持つ毒はテトロドトキシンとよばれる物質です。フグ自身にテトロドトキシンを作り出す能力はなく、細菌が作ったテトロドトキシンがフグの餌となる貝類で生物濃縮され、それを食べたフグの体内に蓄積されたものと考えられています。テトロドトキシン (tetrodotoxin, TTX) は分子量319の有機化合物です。ビブリオ属やシュードモナス属などの細菌によって生産されます。最も有名なのはフグ毒ですが、イモリ、ハゼ、タコの仲間にもテトロドトキシンを持つものがいます。 | | |
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2007年 03月10日更新 | Chapter-150 黄砂が気候に与える影響
日本で観測される黄砂現象は、ゴビ砂漠やタクラマカン砂漠などの東アジアの砂漠域で強風によって高度数千メートルにまで舞い上げられた砂が偏西風によって運ばれ、浮遊しつつ降下する現象です。砂粒の粒径は0.1μm〜10μmです。日本では、春先から初夏にかけて、東アジアを経由する低気圧の通過にともなって観測されることが多く、古くは江戸時代の書物にも記録されている現象です。
黄砂の程度は、風の強さ、どのような植物が生えているか、積雪の有無、土壌の水分量、地表面の土壌粒径などや上空の風の状態によって決まり、日本や韓国における黄砂の観測日数は増加傾向にあります。しかし、年ごとの変動が大きく、長いスパンで見た場合に黄砂が増加しているのか減少しているのかもはっきりしていません。 | | |
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